自信をはぐくむ療育支援 発達支援ルーム「そらまめ」 

2017年11月27日

2017年秋、発達支援ルーム「そらまめ」(高崎市江木町)を訪れました。
ここは、発達に心配のある子、療育を必要とするお子さんと保護者への相談や支援を行っているところです。
じっとしているのが苦手、コミュニケーションがうまくいかない、子育て支援センターや園の先生に、専門機関への相談を勧められたなど、お子さんの発達が心配になったとき、心強い専門家に寄り添ってもらえたらどんなに心強いことでしょう。
発達支援ルーム「そらまめ」は、そんなお母さんやお父さんの強い味方です。

*療育とは・・発達障がいなど、さまざまな特徴を持つお子さんに医療や教育機関と連携して必要なトレーニングを施すことgaikan

発達支援ルーム「そらまめ」基本情報

住  所 高崎市江木町979-3
電話番号 027-345-7390
FAX番号 027-345-7391
運営団体 NPO法人リンケージ

発達支援ルーム「そらまめ」には、未就学児対象の「そらまめ」と、学齢期以後のお子さん対象の「そらまめ2」があります。
ここでは未就学児のための「そらまめ」についてご紹介します。
また、この文章には「そらまめ」を訪問させていただいたちゃいたかサポーターの感想も含まれています。
「そらまめ」に関する詳細は、運営団体NPO法人リンケージのホームページ内の「そらまめ」のページでご確認ください。

療育はミニグループと個別指導

「そらまめ」の指導時間は、週1回およそ2時間30分。
午前、午後の時間枠に、それぞれ2~3人のお子さんが来ています。
お子さんによって、支援のテーマが異なるため、指導は担任制、個別指導となっています。
それぞれのお子さんの得意なところをのばす療育を行っているそうです。

療育時間の流れ(午前の部の一例)

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じゆうあそび→トイレ→おはじまり→からだあそび→おちゃ→できるかな→おかえり。来室してからの流れは、目に見える形でボードに提示し、進行にあわせてお子さんと一緒に確認しながら進めます。
たとえば、じゆうあそびの時間が終わると、先生と一緒にボードを見て、じゆうあそびのマグネットカードをはずし、じゆうあそびはおわりで次はおはじまり、というように確認をします。

じゆうあそび・・・まず保護者とお話

毎回来室すると、お子さんがじゆうあそびをしている間に、保護者と先生がお話できるようになっています。
保護者との面談は、3か月に一度の割合で定期的に行われ、このほかにも必要に応じて時間を取っていただけるそうです。
相談では、お母さんの悩みや相談を聞いてもらってお子さんの理解の仕方や関わり方の情報を共有したり、アドバイスを受けることができます。
保護者対応の手厚さに安心感が持てます。
気持ちを聞いてもらうだけでも、心が軽くなれそうですね。

療育の様子

療育の様子です。活動のひとつひとつ、環境設定の隅々に、ゆきとどいた配慮が見られます。
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からだあそび

からだあそびは、2~4人のミニグループで行われます。
先生のお手本を見てから、Aちゃんの番です。
「○○やってみよう」「○○ができるようになったね」等の言葉がけをしたり、
他の先生たちと成長の様子を共有されているそうです。

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できるかな

「できるかな」の時間は、個別の指導になります。
座って遊ぶ活動では、つい立てで小さなブースが設けられます。
先生と、目の前の課題だけが目に入るようになるので、集中しやすくなるとのこと。
ここでも、活動の流れのわかるボードが提示されます。

「そらまめ」見学 Q&A

代表の石川京子先生に質問させていただきました。

Q:どんなお子さんが来られますか?
  何かの診断を受けていたり、療育手帳などを受けている必要がありますか?

A:発達に心配のあるお子さんならどなたでも、まず電話をしてみてください。
  お子さんの年齢や様子をうかがい、見学も受け付けます。
  お医者様の診断や療育手帳はなくても療育は受けられます。

Q:保護者への対応が手厚いですね。このことには、どのような意味がありますか?

A:まず、保護者が不安や心配な気持ちを話せるということで、気持ちが軽くなるということがあります。
  医療機関を受診し、わが子が発達障がいだと診断されたけれど、保護者はそれはどういうものか、どう理解すればいいのか、どう関わればいいのか、わからないことばかりでますます不安になっていることも少なくありません。
  「そらまめ」では、お母さんとお話する時間を大切にしていますので、おうちでの様子をお話してもらったり、お子さんの特性などをお伝えして、お子さんの理解の手助けをします。
  また、関わり方のコツや、うまくいくやり方などを理由とともに伝えるようにしていますので、保護者がおうちでもやってみて手ごたえを感じ、工夫をするなど、前向きに子どもと関われるようになるようです。
 

Q:療育の効果はお子さんによってさまざまな形で見られると思いますが、たとえば今日のAちゃんの場合は、どのような変化が見られますか?

A:たとえば、半年ほど前には言葉はほとんどなく、ジャーゴンという特有の発声が多くみられたお子さんが、最近は言葉が出てきて、先生とお話できるようになりました。
  また、要求する行動がほとんど見られなかったので、要求場面を作り、丁寧に関わってきました。最近はやり取りができるようになり、要求すると受け止めてもらえるということを学んできています。
  療育は週に一度ですが、支援のポイントをおさえて丁寧にかかわる時間を持つことで、お子さんは大きく変化します。

Q:何歳くらいから相談がありますか?

A:最近の傾向として、3歳未満児の相談が増えています。
  子育て支援センターや健診などで気付いてもらう場合が多いですが、それ以前に、保護者が直接相談に来られることもあります。
  現在、療育には3歳児から来ていますが、早期発見、早期支援が浸透してきたことの表れだととらえています。
  また、保育現場でも、支援を受けたお子さんへの効果を実感されているようで、療育を勧めるケースが増えてきていると感じています。

Q:「そらまめ」で療育を受ける場合、料金はどのくらいかかりますか?

A:お医者様やこども発達支援センターで、療育が必要と判断された場合や保護者が療育を要望する場合、「意見書」を作成してもらうと、福祉サービスとして療育が受けられます。
  所得に応じて金額が異なりますが、おおよそ月4,600円くらいでご利用される方が多いです。

ギャラリー

刺激をおさえた室内
室内
小さなお子さんのためのお部屋にしては寂しい感じですが、これには理由があります。
発達障がいのお子さんは、感覚過敏を持つ場合もあるので、色や音、手触りなどの刺激を抑える配慮がされているのです。
床のカーペットも単色で柔らかく肌ざわりのやさしいものでした。
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おもちゃなど、過剰な視覚的刺激を抑えるためにカバーをしています。
発達障がいのないお子さんでも、今まで遊んでいたおもちゃが気になってごはんに集中できない時など、おもちゃにクロスなどかけて見えなくすると、食事に集中しやすくなるそうです。

batumark
大きな×マークですが、「触ってはいけません」の意味。
言葉で伝えるよりも、目で見る方が理解しやすいお子さんもいるための配慮です。

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玄関
靴はここに片付けます。
靴のマークがあると、視覚的に理解しやすいですね。

ちゃいかたレポート

子育てのまわりで発達障がいという言葉がよく聞かれるようになりました。
発達障がいは病気ではなく、左利きなどのような脳の特性だともいわれます。
左利きの方が、ドアの開け閉めやハサミの使い方などで苦労しているように、発達障がいの人も、その特性が多くの人と異なるために、やりにくさに戸惑ったりする場面が多いと言われます。
小さなわが子が、発達障がいではないかと不安に思ったり、子育てにがんばっているのにうまくいかないと悩んだリしたとき、その悩みを共有できるところがあるのとないのとでは大きな差があります。
幼児との生活は、目まぐるしく家事や子育てに追われ、少しの間立ち止まって考えることも難しいものです。
どんなに子どものことを愛していても、伝わらない、言葉が遅い、じっとしていないなど、どうしてよいかわからないときは誰にでもあるといいます。
そんなとき、ゆっくり子どもの特性を見て、説明してくれる理解ある専門家に寄り添ってもらうことができるなら、子育ての不安も少し軽くなるかもしれません。
発達障がいと診断されていないお子さんでも、早期療育は、幼児期のお子さんとお母さんの両方の大きな助けになると感じました。


ちゃいたかサポーター masutani

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