【健康コラム】揺さぶられっ子症候群について

2018年8月1日

揺さぶられっ子症候群とは

赤ちゃんは、激しく揺さぶられると、脳内に出血などの障害が引き起こされ、脳に重い障害が起きたり命の危険に及ぶことがあります。

これを「揺さぶられっ子症候群(揺さぶられ症候群ともいう)」と言います。主に新生児から生後6か月頃の赤ちゃんに起こるとされています。

チャイルドシート

揺さぶられっ子症候群はなぜ起こる 

赤ちゃんは、頭を支える首の筋力が弱いこと、体の大きさに比べ頭が大きく重いこと、脳と頭蓋骨に隙間があることなど身体特徴があり、揺さぶられると、脳に衝撃を受けやすいのです。

赤ちゃんが泣き止まずお世話をしている大人がイライラしてしまった時、泣き止ませなければいけないと焦って強く揺さぶってしまうことがあります。

月齢が大きくなっても、激しく投げ上げる「たかいたかい」を高速で繰り返すなどで起こることがあります。

ちなみに、赤ちゃんをあやすときに多少揺らしたり、バウンサーや車に乗っていて少し強めに揺れた程度では、揺さぶられっ子症候群は起こりにくいとされています。

揺さぶられっ子症候群を疑う症状と対処

もし赤ちゃんに強い振動を与えてしまい、次のような症状がいくつか現れていれば、揺さぶられっ子症候群の可能性があります。

その場合は、速やかに、脳外科医のいる病院などを受診してください。心配であれば救急車を呼びましょう

処置が早ければ早いほど回復する可能性があり、処置が遅れるほど重篤な障害が起こる危険性が高まります。

 ・顔色が悪く、ぐったりしている

 ・母乳やミルクを全く飲まないか、吐いてしまう

 ・機嫌が悪い、元気がない、まったく泣かない、笑わない

 ・目の焦点が合わない、呼んでも答えない

 ・痙攣(ひきつけ)を起こした

予防法・ふだんから気を付けたいこと

チャイルドシートは月齢に合ったサイズのものを正しく装着する
・長時間の自動車移動時は、1時間半~2時間ごとに休憩を取り、赤ちゃんをチャイルドシートから降ろす
・首の座っていない乳児を長時間移動させる時は、水平型チャイルドシートの使用が好ましく、頭を保護するヘッドギアがあると理想的です

育児の中で不用意にやってしまいがちなことに気を付ける
赤ちゃんをあやすとき・遊ぶときに、大きく揺さぶらない。授乳後にげっぷをさせるときは、不安定な姿勢で背中を強く叩かないなどです

赤ちゃんは泣くものです!赤ちゃんを揺さぶってはいけないことを周囲の大人にも知ってもらいましょう

赤ちゃんが泣く原因は?

赤ちゃんは、寝疲れや遊びたい、不安、寂しい、甘えたい、暑い、寒い、空腹、痛い、痒い、寝具や衣類の感触がいつもと違うなどで泣きます。

泣く子ども

赤ちゃんが泣き止まない時は

まず、泣いている原因を探してみる
抱っこして声をかける、おむつを替える、着替えて汗を拭きとるなど、不快に思われることを一つずつ取り除いていくことを試す。また、身体に湿疹や傷、発熱など異変がないかを確認してください。

次に、お腹にいたときの状態を再現する
赤ちゃんは、お腹にいた頃を思い出すと、リラックスして自然と泣き止むと言われています。おくるみで包んであげたり、レジ袋をこすったときのガサガサ音や水道の蛇口から水が出る音などを聞かせてあげるなどをしたりすると効果があるといわれています。

それでも泣き止まずイライラしてきたら……

いったんその場を離れて、大人がクールダウンしましょう。
転落や窒息事故がおこらないように、赤ちゃんをベビーベッドやサークルなど柵があるところに、掛物をかけずに仰向きに寝かせ、大人は別の部屋で深呼吸したり、飲み物を飲んだり、お気に入りの音楽を1曲聴くなどしたりして気分転換をしましょう。気持ちが落ち着いたら赤ちゃんのところへ戻り赤ちゃんの様子を確認しましょう。また、最近の研究結果によると、生後1~2か月に泣きのピークがあることがわかりました。その時は何をしても泣き止まないことが多いようです。
厚生労働省が作成した
動画『赤ちゃんが泣きやまない』でも解説していますが、赤ちゃんは1日に合計5時間以上泣くこともあるそうです。しかし、それには終わりがあって、生後 5 か月ぐらいにはだんだん収まっていくそうです。このことを知っておくだけでも、泣かれたときに大分気持ちが楽になると思います。

お知らせ

揺さぶられっ子症候群について、厚生労働省のホームページ・広報啓発DVD(赤ちゃんが泣きやまない~泣きへの対処と理解のために~)のページから約11分の動画を視聴することができます。

DVD動画『赤ちゃんが泣きやまない』の主な内容
◇赤ちゃんは泣くのが仕事
 ・泣きの特徴、泣きにはピークがあること
 ・赤ちゃんは泣いてあたり前であり、泣いても誰が悪いわけでもない
◇無理に泣きやませようと、激しく前後に揺さぶった場合の影響
 ・乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)の発生メカニズム(CG、ダミー人形を使って解説)
 ・激しい揺さぶりによる乳幼児への影響
◇赤ちゃんの泣きへの対処法
 ・赤ちゃんがほしがっているものを確かめ、いろいろな方法を試してみる(具体例を紹介)
 ・それでも泣きやまないときは、赤ちゃんを安全な場所に寝かせて、その場を離れて自分がリラックスしてもいい
 ・決して激しく揺さぶらない

リーフレットと併せてごご覧ください。

赤ちゃんが泣きやまない(1.24MBytes)

 


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【保健師コラム】子どもの生活リズム/2018年2月
【保健師コラム】視力の発達/2018年1月
【保健師コラム】トイレトレーニング/2017年12月
【保健師コラム】子どものホームケア/2017年11月
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