群馬の伝統行事『屋敷祭り』

公開日 2020年12月08日

はじめまして。新しくちゃいたかサポーターになりました 須藤あけみ と申します。
この冬から高崎の人になりました。
絵本講師をやっていますので、これから絵本の紹介などもできたらと思ってます。
よろしくお願いいたします。

早速ですが、今日は生粋の高崎っ子の義父と行った『屋敷祭り』のお話しです。
日本には八百万の神様がいらっしゃいますが、群馬には屋敷神様がいらっしゃるんですね。

『屋敷祭り』とは…

『屋敷祭り』の呼び名はいくつかあるようで、『稲荷祭り』や『屋敷稲荷』とも呼ばれ、1年間お家を守ってくださった神様に感謝を伝える行事とのこと。私自身は広島出身の転勤族なので、いろんな地方に住んだことはありましたが『屋敷祭り』は初耳でした。

12月1日に行うご家庭以外にも12月8日や12月15日に行うご家庭があるそうです。
でも、12月に行うことや夜に行うこと、お家の神様に1年間の感謝を伝えること、お供え物はイワシとお酒とお赤飯であることは共通しているみたいですね。

このグローバル化した社会で、日本の伝統行事に参加することは子どものアイデンティティの確立にも影響しますし、なにより心が豊かになりますよね。

ぜひ参加したい!

ちょうど娘は袴を持っていたので、袴で参加させていただきました。

写真は、神様にお供えしている様子です。

本来は夜に行う行事なんですが真っ暗だと足元も見えないしなぁ…
ということで、今年は夕方にしていただきました。

まず、家長である義父が屋敷神様にお酒・イワシ・お赤飯をお供えします。
1年の感謝をもって家族が順番にお参りします。

お参りが済んだら「お手のこぶ」を神様からいただいて終了です。

ん?「お手のこぶ」??

『屋敷祭り』ってなんですか?と義父に何度も聞いてしまった私。
「お手のこぶ」って..何度も聞き直してしまいました(笑)


写真は、お手のこぶをいただいているところです。

「お手のこぶ」とはお参りが済んだ後、神様から一口分のお赤飯を手のひらに直接いただくことでした。
なんだか神様からご褒美をいただいたような、とても嬉しい気持ちになりました。美味しかったです。

その後はお家に帰って、義母のけんちん汁とおいなりさんを頂きました。


時間にして10分ほどの行事ですが、5歳の娘にも感じるところがあったようで「お稲荷さんって何?狐が神様なの?」と、お話しに花が咲きました。

日本には八百万の神様がいらっしゃいますが、狐の神様は愛情が細やかで人間味がある姿が多くのお話しで伝えられています。屋敷神様もお狐様とのことで、絵本の『やまこえ のこえ かわこえて』のお狐様を思い出しました(^^)かわいくて一生懸命なお狐様が1年間家族とお家を守る、そんな姿を思いながらホッコリ。

今までご縁がなかった神様ですが、これから娘と一緒に時々お参りさせて貰おうと思いました。

素敵な群馬の伝統行事『屋敷祭り』のお話しでした。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

おすすめ絵本の紹介


やまこえ のこえ かわこえて 作者:こいでやすこ 出版社:福音館書店
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