公開日 2013年04月01日
子どもの本の専門店
店内は、カラフルな本と木おもちゃのぬくもりに囲まれ、あたたかい雰囲気に包まれています。店主の続木美和子さんが、お店の看板犬キリコちゃんと一緒に迎えてくれました。
ところ狭しと本棚が置かれた店内には、0才の赤ちゃん向けの本から小中学生あるいは大人も楽しめる児童文学までおよそ1万冊の本が並んでいます。
●パパ、ママに読んでもらった絵本はいつまでも子どもたちの心に
本の家は30年ほど前に、高崎駅西口に絵本の専門店としてオープン。当時の店の常連客であった続木さんが、お店を引き継ぎ、中居町に転居して25年が経ち、本を通してたくさんの出会いと、交流が生まれています。
幼い頃、寝る前に読んでもらった絵本、子どもの頃に読んだ本は大人になっても心に残っています。「物語の中には、知らない世界が無限に広がっていて、生きる助けになることを知ってもらいたい。本を読んでもらうことは、教養だけでなく、人のぬくもりや、愛されている記憶として、深く長く子どもたちの心に残るものです」と、続木さんは語ります。
●絵本の相談を親身に、おすすめ絵本の紹介も
「最近は、ゲームやTVなどの影響で、遊べない子ども、遊ばせ方がわからない親も増えています。本から子育てを学び、遊び方を学んで、親子の共通の話題や会話の種をみつけて、子育てを楽しんでほしい」。大人にも絵本から学べることは、たくさんありそうですね。
私が、娘(11か月)に絵本を探していると言うと、続木さんは数冊の本を手に取り、「これは、あかちゃんの目を引く配色で作られているの」、「これは言葉が4行のリズミカルな詩になっているの」と解説をしてくださいました。まるで歩く子ども図書館のような、素敵な店主に会うために来店される方も多いそうです。
どんな本を子供に読み聞かせたらいいかわからなければ、続木さんに相談してみてください。その月齢・その年齢に合った本を勧めてくださいます。また、絵本ファンの大人もたくさん来店しており、本を探す楽しみもいっぱいです。
●おもちゃや雑貨など子ども関連グッズも充実。子どもから祖父母世代まで幅広い客層
本の家には“作り手が子どものことを考えている”ことを重視した本やおもちゃ、雑貨が置かれています。テレビの戦隊物を置かないのも続木さんの考え方を表しています。
店の奥には、お客さんのニーズに応え、体にやさしいスキンケア商品や蜜蝋クレヨンなども置いてあります。プレゼントにもよさそうです。
木の玩具などは、子どもの五感を育て、安全性はもちろん、孫の代まで使えるような耐久性など、考え抜かれていて、遊ぶのを楽しみにくる親子も多いそうです。
●絵本を通じて人と地域の交流を
本の家からは、子どもの健やかな成長と地域のつながりを育むNPO法人「時をつむぐ会」さらにその中にある子育て支援の会「ぴよぴよの会」が生まれ、現在も精力的に活動が続けられています。毎年開かれている「絵本原画展」は、たくさんの人が観覧しています。これからも子どもたちや子育て世代のために活動を広げていきたいそうです。
「たくさんの人が子育てを楽しめるような地域づくりをしていきたい。たとえば、公民館の図書室が、本を通して人との交流の場となり、地域の子育ての拠点になるように働きかけていきたい」と考えています。
本の家
10:00~19:00(水曜定休)
高崎市中居町4丁目31-17
027-352-0006