公開日 2018年02月07日
赤ちゃんの眼は、産まれてすぐ大人と同じようにはっきり見えているわけではありません。
成長とともに2つの「見る機能」(視力、両眼視)が発達してきます。
視覚は、生後3~6ヶ月くらいに急激に発達し、その後8歳くらいまで緩やかに発達します。
ピントを合わせて物を見ることや、近くの物を見るときに目を内側に寄せる動き、動く物をスムーズに追いかける目の動きなど、左右の目を同時につかう働き(両眼視)は、2ヶ月くらいから発達してきます。これにより、遠近感や立体感がわかるようになります。
異常を見逃さない
成長する課程で何らかの問題が生じ、正常に発達できないと、見る機能に影響を及ぼす可能性があります。問題を残したままにしてこの時期を過ぎてしまうと年齢が大きくなってから治療を始めても手遅れになってしまうことがあります。
眼の異常を見逃さないためにも日々の観察が大切です。
チェックポイント 1
産まれてから1ヶ月頃までに瞳が白く見えたり、緑色に光って見えることがありますか。ある場合には、先天性の病気が疑われるので眼科受診が必要です。
チェックポイント 2
3~4ヶ月頃から、フラッシュをたいて正面の顔写真を撮ってみてください。
フラッシュの反射が瞳のまん中に映っていますか?
フラッシュの反射が内側により過ぎたりしていませんか?
フラッシュの反射が外側にずれたりしていませんか?
フラッシュの反射が上側や下側にずれていませんか?
※片目が内側に寄っているように見えるときは、目と目の間をつまんで観察してください。
チェックポイント 3
1歳頃から
・テレビや本に極端に近づいてみることはありませんか?
・片目をつぶったり、眩しがったりすることはありますか?
・頭を傾けたり、横目づかいで物を見ることがありますか?
2歳頃から
・本など近くの物を見るとき、目が内側に寄ることがありますか?
3歳頃から
・目を細めて物を見たりしませんか?
・視線が合わず、どこを見ているかわからないことがありますか?
チェックポイント 4
年齢に関わらずチェックしましょう。
・片目の前にそっと手をかざしてみてください。片方ずつ試してみてください。片方だけ嫌がって顔をそむけたりしませんか?
以上のようなチェックポイントを観察してみてください。
乳幼児期の発達には、個人差がありますので時期はあくまでも参考にしてください。
心配なことがある場合には、お近くの保健センターの保健師等へご相談いただくか、早めに眼科を受診しましょう。
保健師とは‥
保健師は、赤ちゃんから高齢者までのすべてのひとが健康に暮らせるように「生涯にわたる健康づくり」を支援する地域看護の専門家です。
妊婦さん・子育て中の方に対して、母子健康手帳交付時の妊婦相談、乳幼児の健診、赤ちゃん学級・すくすく相談、個別の相談に応じるための家庭訪問、電話相談などを行っています。
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