公開日 2018年12月28日
高崎市上豊岡町にある「 豊岡保育園 」を見学しました。
豊岡保育園は、高崎市西部に広がる住宅街の中にあります。
中心市街地から榛名方面に国道406号線を進み、信越線を跨線橋で越えてまもなくの南側。八幡第二工業団地の東端に隣接する地域ではありますが、静かで自然が残る場所にあります。
平屋建ての園舎は、各クラスの様子がわかり、保育士の連携も取りやすい構造。
保育ニーズの拡大により、増築して現在の形になっているそうです。
園庭には、総合遊具のほかに砂場、ブランコなどが配置され、園舎の南側にはプールが設置されています。
保育園は高台に建っているので、園庭からは鼻高山までの田園風景が一望でき、とても気持ちの良い環境です。
保育のようす
3・4・5歳児
園庭でたっぷり遊びます。総合遊具や三輪車、ブランコなど、それぞれ思い思いに遊びを展開中。
なかでも砂場は大人気!じっくりと集中して遊びこんでいます。
あか・オレンジ・みどりと3色の帽子、3歳、4歳、5歳児が一緒に遊んでいます。
保育士の皆さんは、子どもの話をよく聴く事を実践しています。
園庭のあちらこちらで、園児と保育士さんが話す風景が見受けられます。
保育士と子どもたちが、集まったり離れたり。
小さな発見を見て欲しい時、ちょっと相談したい時、保育士さんの丁寧な対応が目立ちました。
2歳児
お声をかけてくださったご近所にお散歩をかねて、柿をもらいに行ってきました。
背中のリュックには、それぞれに15個ほどの柿が詰まっています。
重たかったでしょうに、がんばりましたね。
お部屋に入る前に座って柿を見せてくれました。
お休みしたらお部屋に入ります。すると・・柿がころころ・・おおよろこび(笑)。
「柿が痛いって。おいしくなくなっちゃうよ」と先生。なんでも遊びですね。
0・1歳児
0・1歳児は園の畑にお散歩です。サポーターもついていくと・・なんともいい感じの小径が。
積もった落ち葉を踏みながら、上手にバランスを取って進みます。
畑に着きました。ここでは、大根のほかにブロッコリー、ホウレンソウ、白菜などが植えられています。
毎年3月の卒園間近の年長児がじゃがいもを植え、次年度の年長児が収穫。
その夏のお泊り保育でカレーにしていただくそうです。
0歳児は舗装されたルートでやってきました。大根の収穫を見ています。
うんとこしょ、どっこいしょ。抜けた抜けた、おおきいね!
園舎内のようす
0・1歳の保育室です。奥に畳とベビーサークルのコーナーがあります。全面床暖房です。
保育室は広々として、すっきりと清潔に保たれています。
ホール。11月末に発表会が行われたばかり。舞台装置も残っていました。
主任先生のお話から
とにかくよく歩きます
とにかく毎日外で遊び、たくさん散歩する園です。
小さなころから、毎日お散歩に出かけるので足腰が丈夫になります。時には園庭から3㎞の鼻高山方面の峰に登り、園を眺めたりすることは、早めにおでかけすれば午前中に充分できます。
年長児は40分かけて群馬八幡駅まで歩き、電車で横川の鉄道文化村へ行ったり、高崎シティギャラリーでの絵本原画展に行くときは、みんなで市役所21階の展望室まで階段で登ったりするんです、とのこと。
たしかに。落ち葉の積もった道を歩く1歳児の足取りは、しっかりしていて、びっくりでした。
あそびも製作も自由あそびの中で
子ども達は、基本的に1日中、自由あそびの中でいろいろなことを経験します。
製作も、クラス一斉でなく、お部屋で遊んでいるときにやりたい子を集め、少人数で少しずつ進めます。
自分の動機で遊びを決め、こころゆくまで遊ぶ時間が守られている園なんですね。
園庭で遊ぶ年長児が「お部屋にもたくさんおもちゃあるよ」と声をかけてくれました。
子どもが、自分の居場所の大好きなおもちゃを見せてあげたいなんて、あたたかい気持ちになりました。
地域で見守る園
社会福祉法人仁愛会豊岡保育園の設立は昭和43年です。創設者に跡取りがいなかったため、昭和63年より地域で見守ってきました。
60名の定員で11名の保育士さんがいます。
集団としてはちょうどいい大きさで、職員全員、園児の両親、祖父母までお迎えに来る人は全部わかります。
保育士同士の連携もよく、20代~50代までさまざまな年代の保育士さんがいます。
子育て経験のある保育士さんが多いため、親の立場になって気持ちをくみ取ったり、子どもの体調の変化にもよく気づいたりするので、安心していただけると思います。
園長先生は、安全と健康面だけ気を付ければ、どこへでも行って良いと言ってくれるので、おおらかな保育ができます。
外部講師は入れず、所属する保育士さんが手間ひまをかけて取り組んでいます。園で働く保育士さんにとってもそれが何より楽しいのです。
地域に根差した保育園なので卒園生の子どももいて、地域から協力的なお声掛けをいただけるそうです。
子育てには、このような直接、間接の支援が心強いですね。
ちゃいたかリポート 見学を終えて
外遊びと園外のお散歩が活動の中心ともいえるこの園は、子どもがやりたいあそびを満喫できる時間と空間が保障され、がんばって歩き到達する満足感や達成感が味わえるとても素敵な保育が展開されていました。
その遊びの中で起こるいろいろな出来事を、保育士さんが流さず丁寧に受け止めている様子があちらこちらで見受けられ、園外へ出かけるダイナミックな活動と、こころを見る細やかさのバランスが子どもたちの安心感のもとになっているのではないかと感じました。
基本情報
社会福祉法人仁愛会 豊岡保育園
高崎市上豊岡町1008-1
電話:027-343-0231
豊岡保育園ホームページ:http://toyooka-hoikuen.jp/publics/index/10/