公開日 2019年04月03日
ちゃいたかサポーターが、高崎市街地東部にある観光保育園(高崎市高関町)を見学してきました。
この保育園は、地元の有志がお寺の境内に設置した保育園から始まりました。
その後、高崎環状線の道路拡張工事に伴って移転し、現在の場所で活動しています。
園の成り立ちから地域の支えがあり、園長先生も地域の方で教育関係などの経験者が務めてきたそうです。
高崎駅東口から東に1.5キロ地点の住宅地の中にあり、一般住宅に囲まれた環境にあります。
園庭は走れる広いスペースのまわりに大型総合遊具やブランコ、砂場などが配置されています。
ここで毎朝、3歳児以上は8分間走ります。丈夫な体に育ちますね。
お砂場は工事現場に。
ピンク帽子は3歳児、オレンジ帽子は1歳児、自由デザインの帽子のお子さんは0歳児クラス。
異年齢の遊びのるつぼです!
なにやら大きな穴ができました。3歳児のみんなで共通の世界ができているようです。
保育のようす
0歳児
0歳児の保育室。床暖房の設置された広いオープンスペースが棚などでコーナーに仕切られています。
右手奥はベビーベッド、左手奥におもちゃのコーナーが見られます。日当たりのよい明るい室内です。
子ども達はおやつの時間です。見学は3月だったので、0歳児クラスのお子さんも1歳になっているお子さんもいます。
産休明けからの入園が可能で、現在一番小さいお子さんは8か月だそうです。
おもちゃのコーナー
1歳児
1歳児のお部屋は広い畳のスペースとフローリングのスペースに分かれています。
2歳児以下のクラスは、今年からグループ保育を導入し、24人の子どもたちを6名ずつ4グループに分けて保育をしています。写真は2グループで粘土あそび、他の2グループは園庭で遊んでいます。
2歳児
このお部屋もコーナーに分けられています。カバンをしまう棚、おもちゃが入っている棚と目的別にコーナーが設けられています。
2グループが粘土あそび中です。2歳児の粘土あそびは物を作るという気持ちがじゅうぶん見られます。
すごく集中して取り組んでいますね。
3歳児
この日は、近隣の児童公園に出かけて遊びました。近隣にあるいくつかの公園によく出かけ、広い空間で思い切り遊びます。
お友だちと手をつなぎ上手に歩きます(写真左下)公園について水分補給(写真右下)
さあ!あそぼう!みんな一斉に駆け出します。
広ーい公園ですが、遊具は少なめ。ここでどうやって遊ぶのかな?と思ったら、ベンチも遊具に。(写真左下)
ママと来ていた小さいお友だちと遊び始めました。小さい子には優しく手をつなぎます。(写真右下)
かくれています。すっかりかくれたつもり?(写真左下)ブランコ、お友だちと押し合って楽しんでます。
3歳児のお部屋は、ぐっとお教室っぽい感じです。
4歳児
4歳児も同じ公園にやってきました。
公園につくと、先生が注意喚起の声掛けをします。
「誰がいますか?」「さくらさん(3歳児)とお友だち)」
「出口はどこ」「あそことあそこ(指をさす)」
「一人で出て行っていいですか?」「ダメ」
確認がすんだら遊びます。
あっという間に遊具に登ったり、みんなでじゃんけんがはじまり、おにが決まってかくれんぼになりました。
3歳児と4歳児の遊びの発達の違い、とてもはっきりしていて面白かったです。
かくれんぼ?どこに?と思ったら、植え込みの中へ何人も入っています。3歳児も加わってかくれます。
5歳児
5歳児は1月くらいから、机の並びも変えて、小学校への移行準備に入ります。
この日は、英語の先生などの外部講師の先生に感謝の気持ちを込めたメッセージカードを書いていました。
いよいよ卒園間近の年長さんです。
色画用紙を切り抜いてメッセージを書き込みます。
年長さん(5歳児クラス)になると、小さい子に絵本の読み聞かせをすることもあります。
お兄さんに絵本を読んでもらってよく聞いていますね。年長さんの自信にもなるそうです。
廊下にある本棚は貸し出し図書のコーナー。毎日借りられるそうです。忙しいパパママには助かりますね。
その他の設備
プレイルーム
体を使って遊ぶ時やセレモニーに使うスペース。
給食
3歳以上は見本を見て自分で盛り付けをします。
3歳児のはじめのうちは盛りすぎてしまったり失敗もあるようですが、経験を重ねて見本量を取れるようになるとのこと。
年長さんはスープも自分で盛ります。
毎日の掲示
今日の保育のようすを、毎日写真にとってクラスごとに掲示しています。
保護者はお迎えの時に掲示を見て、今日の保育の内容などを確認できます。
保護者にとっては安心ですね。
取材中のお話から
グループ保育
今年から2歳以下のクラスは1グループ6人からなるグループ保育を導入したそうです。
グループは、子どもの生活時間などを配慮し、編成されています。
登園時間や生活リズムの違いで、朝ごはんの早い子のグループと遅めの子のグループでは、昼食の時間が1時間くらい異なるそうです。
このように、小さな年齢のクラスでは、子どもの生活リズムにあわせたきめ細かい保育がされています。
お昼ご飯の早く済んだグループから順次お昼寝に。
午前中たくさん遊んでたくさん食べたので、周りの音などに影響されずお昼寝できるそうです。
作業療法士による指導
園を見学していると、保育室の中にいろいろな形の椅子がありました。
観光保育園では、2か月に1度、作業療法士に来てもらって、気になる子についてみてもらっているそうです。
体が硬い子、体のバランスが気になる子などに、椅子や身の回りのことや遊びを工夫しているそうです。
現場の先生方は、効果は大きいと感じているそうです。
小学校への接続プログラム
現園長先生が小学校校長経験者ということもあり、新一年生の混乱ぶりはよく理解しているとのこと。
保育園から入学までに、接続プログラムを導入し、できるだけ卒園生の小学校適応をスムースにと考えているそうです。
また、先生方も地区の小学校の公開授業にはできるだけ参加して、小学校のようすを見るようにしているとのこと。
小学校への混乱や不安をできるだけなくすよう保育に工夫がされている点は、素晴らしいと感じました。
基本情報
社会福祉法人高関保育会 観光保育園
住所 群馬県高崎市高関町13-1
電話 027-323-4347
その他 詳しくは観光保育園のホームページでご確認ください。
観光保育園ホームページ ⇒ http://kankouhoikuen.jp/index.html
ちゃいたかサポーター masutani